SNSの仲間が昨年の写真にタグづけをしてくれて気づく。
そっかぁ、もう1年!
あまりにもあれからいろいろなことが起こって、世界が変わって、これからも変わっていくのでしょう。
1年前の今日、私はアメリカのシアトルで初めての開催となるペーパーフラワーの4日間のワークショップに参加したのでした。instagramで見る才能あるアーティスト達、クラフトのカリスマ、紙のサプライヤー、フラワーアーティスト、ウェディングプランナー、フォトグラファー、それに加えてアメリカ各地から、そして私のように海外から参加した何名か。みんなの共通言語はクリエイティブ、そしてペーパーフラワー。
私は昔からものを作ったり、絵を描いたりするのが好きでした。でも教室に通いたい、と思ったことはありませんでした。型にはまった創作をしたくない、という気持ちがどこかにあったのかもしれません。幼いながらに同じ教室に通っている友達が似たような字を書いたり、似たような絵を描く、というようなことに敏感な子供だった気がします。そんなこともあってアート系のアカデミックバックグラウンドがあるわけでもなく、そのような友人が周りに多いわけでもなく。クリエイティブやクラフト、アート、ましてやペーパーフラワーについて誰かと朝から晩まで熱く語る、なんてことは実はほとんどなかったのです。
でもここに集まった人たちはこのペーパーフラワーのために時間とお金をやりくりして車で、飛行機で集まった人たち。皆、ものを作る喜びと、それで生きる喜び、そして悩みをで共有できる安心感、また同じ熱量がありました。”この紙はどこの何グラム?”、本物のお花を見て ”この色はあのパステルを使うね”などと、しらない人がいたら怪訝な顔で振り返るようなマニアックな話ができたのはもちろんのこと、話がつきることはありませんでした。こんなに沢山の人と毎日クリエイティブの話をすることができたのは初めてかもしれません。
日本でも呪文のように聞く、”好きなことで生きる” という言葉。
好きなことで、そしてクラフトやアートで生きていくって、それはとっても幸せなことだけど、やっぱり並大抵のことではないと思います。instagramで見る沢山の人を魅了する作品の裏には沢山の情熱とともに沢山の苦悩と努力があるんですよね。でも、その喜びや悩みを共有し、同じような想いを持った人がいるということを知り勇気を持てたこと、ロールモデルの生の声を知ることができたことはこの1年前のワークショップに海を越えてはるばる行った収穫の1つだったと思います。
コロナで外から出られないということになった時、ペーパーフラワーアーティストの間でトイレットペーパーを買い込むのではなくて、クレープペーパーを買い込まなきゃ!!っと半分冗談、でも実はけっこう本気の会話が飛び交いました。我々にとって紙とハサミは日々の生活の必需品であり糧なんですね。笑
もちろん今後どうなってしまうかわからない日々に不安はあります。ワークショップもできません。
でもこれからどんなにミニマルな生活へと価値観がシフトしても、クリエイティブでいること、アートやクラフト、色のある世界は人間に必要なものとして削ぎ落とされることはないと思います。だから、今もこれからも粛々と手を動かし続けます。
現場にいる医療従事者の方々に感謝します。どんなに大変な日々か。
とにかく今は1年後の今日ははまた静かで優しい世界が戻っているであろうことを想像して家の時間を楽しみましょう。
photo credit: Caroline Tran
また仲間に会えますように。海を渡れる日が1日でも早く来ますように!
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